もともとものづくりが好きで、高校卒業後は配管設備の会社に就職したんです。入社後は半導体関連の配管施工スタッフとして、工場に導入される装置の配管工事などに関わっていました。大手からの依頼も多い会社だったので、一度に100台近くの装置を工場に導入したこともありましたね。日々ものづくりに関われることが楽しくて、7年ほど勤めていました。

そんな中、結婚を機に名古屋への引っ越しが決まり、転職することになったんです。転職で重視していたのは、「働きやすさと成長できる環境」。家庭を持つことになるので、ワークライフバランスも大切にしたかったし、何より「もっと成長したい」という想いがありました。当時は配管周りの仕事が多かったので、これからは電気関連の分野にも挑戦し、できることをもっと増やしていきたいと考えていたんです。

妻からアドバイスを受け、まずは3つほど転職サイトを使って情報収集を行なうことにしました。その中で特に興味を持ったのが、『株式会社広島』でした。引っ越し先の家から近いし、完全週休2日制で連休もバッチリ。何より興味があった電気関連の仕事に携われると知ったんです。「ここなら、今まで以上に成長できそうだ」と直感しました。

一方で、不安なこともありました。たしかに工場で働いた経験はありましたが、私が手がけていたのは主に半導体工場などでのガス生成に必要な配管工事。『株式会社広島』では、主に自動車メーカーに納品する実験機の製造や制御盤などの電気工事がメインでした。工場は工場でも、やる仕事がまったく違ったんです。自動車分野の専門知識や電気工事のスキルも必要でしたが、私にとってはほとんど未知の領域。だから、「未経験の自分にできるのか」「そもそも採用してもらえるのか」といった心配もありました。

そこでまず、本当にアピールできるところがないのか、改めてこれまでの経験を整理してみることにしたんです。同時に『株式会社広島』の求人やホームページを細かくチェック。「自分にできること」「企業が求めていること」をそれぞれ書き出し、見比べてみました。

すると、実は自分にもアピールできるポイントがあることに気づいたんです。たとえば前職で得た溶接やクレーン作業の経験は、『株式会社広島』の業務においても十分に活かせます。また「職長」の資格を持っていたのですが、これはメンバーのマネジメントで活かせるのではと考えました。丁寧に自己分析したことで、自分のアピールポイントが見つけられ、自信を持って応募することができました。

とはいえ、電気工事などに関する経験がない事実は変わらないので、できることには何でも取り組みました。たとえば応募後は連絡を受けたらすぐに対応できるよう、スケジュールにできるだけ余裕を持たせたり。できるだけ緊張しないよう、事前に『株式会社広島』のオフィスを下見してイメージをつかんだり…。万全の状態で面接に臨むことにしたんです。

その努力もあって、面接当日は落ち着いて「今の自分にできること」や「仕事への熱意」をアピールすることができました。面接官の方からも「高橋さんならきっと、当社で活躍できると思うよ」と言ってもらえ、無事に内定をいただくことができました。

現在は大手自動車メーカーから依頼を受け、装置の配管組立の他に制御盤の配線や設置といった電気関連の仕事にも携わっています。憧れていた分野で日々様々な経験が積めて、できることが着実に増えていますよ。

もちろん初めてのことも多かったので、入社直後は不安もありました。でも先輩たちが皆さん、とても優しくて。嫌な顔ひとつせず、持参してくださった工具と線を使って、電気工事の進め方を分かりやすく教えてくれました。わざわざお手製のマニュアルを作って共有してくれた先輩もいましたね。面接の時から親身な対応だったので、「明るくて、雰囲気の良い会社」という印象を持っていましたが、入社後もその印象はまったく変わっていません。

またいざ転職してみると、「経験がないことを過度に恐れる必要はない」とも感じました。たとえば今の仕事ではパソコン業務が多いのですが、実は入社するまでほとんど使ったことがなかったんです。それでもイチから使い方を覚えて、今では問題なく仕事ができています。未経験であっても、入社してから意欲でカバーできることだって多いと思いますよ。

これからはもっと経験を積み、いずれは現場でスタッフを束ねて、工事を成功へと導いていくリーダーとして、さらなる成長を目指していきたいですね。